好きな人に好かれるために、自分を少しでも良く見せようとカッコつけてしまうことありませんか？片思いだけでなく、付き合っている恋人同士でも一緒です。いい自分だけを見せることで、恋愛関係になるきっかけは作れるかもしれません。でも本当の自分を隠した恋愛は、成就しても長続きしないんですよ…。
■うわべだけの恋愛はいつかメッキが剥げる
付き合いが浅いうちは、相手の良いところも悪いところもよく分からないもの。どんな性格か知らないから、自分を隠してもバレにくいですし、なんとか隠し通せるでしょう。でも本当の自分を全部見せずに隠している状態は、メッキと一緒です。どんなに巧みにコーティングしていても、なにかのアクシデントや事件が傷となり、いつかは中身が見えてしまうもの。
仮に恋愛関係の深さを、初対面から片思いへ、両想いになって恋人同士に、一緒に暮らすのを最終ステージとした場合。初対面の自己紹介の段階なら、いくらでもウソをついて、思い通りの自分を演出できますよね。相手のことが好きになり気に入ってもらうため、また告白する段階でも相手の好み合わせて理想のタイプを演じることができるでしょう。付き合い始めてたまにデートする関係であれば、なんとか表面上取り繕うことは可能かもしれません。
でも結婚とまでは言わずとも、半同棲であっても一緒に暮らすとなった場合はどうでしょう。家から出ないかぎり、朝から晩まで彼と同じ部屋で過ごすわけです。イライラするときも落ち込んだときも、ずっと一緒。一日中、本当の自分を隠し通せますか？自分をなくしてしまわない限り、それって無理ですよね。
■隠したままでは承認欲求が満たされない
本当の自分は、感情的で寂しがり屋で、彼氏にベタベタしたい甘えタイプだとします。でも彼はそういうタイプの女性が好きではないと知っています。だから出会ったときから今までずっと、そのことを隠してクールで大人っぽい、自立した女性を演じています。寂しい夜も「会いたい」と言わずに、ただひとり我慢する日々…。
それほど頑張れば、彼の理想的な彼女にはなれるかもしれません。でも自分の心に聞いてみれば…。本当の自分を隠したまま、嘘の自分が愛されていて幸せでしょうか？作り上げた虚像が愛されているだけで、それは自分自身ではないのです。
人は誰でも、自分のことを認めて欲しいという承認欲求を持っています。子供の頃であれば、母親から愛情を得たり「よくできたね」と褒めてもらったりすることで満たされます。大人になってからは、その役割を恋人に求めるものです。
恋人にフェイクの自分しか見せていない場合、承認欲求はまるで満たされていません。演じている理想の自分と、本当のダメな自分とのギャップに苦しみ、精神状態が悪くなるだけです。
■隠し続けるプレッシャー＆罪悪感が付きまとう
相手に本当の自分を見せずに過ごしていると、「いつかバレるんじゃないか」と不安な気持ち押しつぶされそうになれます。隠している部分がバレないよう意識すればするほど、自然体の自分からは遠ざかり、演じることばかりに没頭し始めてしまいます。
例えば本当のあなたは、どちらかというと部屋の片づけや料理など、家事全般が苦手だとします。でも彼にはずっとそのことを黙ってきた。そればかりか、できもしない料理の話や興味もない部屋のインテリアの話をして、嘘をつき続けてきてしまいました。そんな彼と食事をしていて、「これ美味しいね、何が入ってるんだろうね、茹でてるのかな、蒸してるのかな」なんて料理の話題になったなら…、あなたは料理オンチがバレないかと、ずっとドキドキしっぱなしでしょう。嘘がバレないか気になって、食事を味わい楽しむことができなくなってしまいますよね。
自分を作ることのプレッシャーは、恋愛関係を育んて行く邪魔になります。その上、相手に嘘をついているという、罪悪感まで持つ羽目になります。「嘘の自分を信じてくれている彼に申し訳ない」と考えるなんて、もう純粋な恋愛関係ではなくなっていますよね。
■無理しない自分を愛してもらって
そんな不安材料や罪悪感を抱えたままの付き合いって、やっぱりつまらないですよね。彼との恋愛がうまくいかないばかりでなく、いつしか本当の自分が嫌いになってしまいます。
「好きな人に自分を良く見せたい」と見栄を張る気持ちは分からなくもないですが、長い目でみるといいことんてひとつもありません。相手の理想を演じることで、知り合いから恋愛関係へと進展する可能性はアップしたとしても、結局は健全に成就しない、悲しい恋愛で終わってしまうのです。
素敵な女性になりたいと、理想を目指して努力することは大切です。でも本当の自分を隠して、理想の女のコピーを演じることとは違います。いつも自分を隠してしまう癖がある人、もうこれからはやめて素の自分で勝負してみませんか？いい女には程遠い、子供っぽい性格でも女子力の低い自分でも隠さないで。等身大のあなたを見て、可愛いと愛してくれる人はきっとどこかにいるはずですよ！